――――スカルフェイス・ロード Lv.８０４ 【分析・Ⅹアナライズ・テ

――――スカルフェイス・ロード Lv.８０４

【分析・Ⅹアナライズ・テン】が発動し、その名とレベルをシンに知らせる。
そのレベルはTHE NEW GATEにおいても上位に位置づけられる数値だ。

「クルルゥゥ！！」
「レベル８０４。ダンジョンの、ボスか？」
「おい、今言ったレベルは本当なのか！？」
「ああ、間違いない」
「そんな……それって国を滅ぼすようなモンスターのレベルですよ！？」

ユズハが威嚇するようにうなり声を上げ、ありえない数値にヴィルヘルムとラシアは動揺を隠せない。栄華の落日以降、聖域にとどまるモンスターを除けば確認されている中で最もレベルが高いモンスターですら６００に届かないのだ。そしてそのモンスターですら当時複数の国を滅ぼしている。

「で、でも封印がありますし出てこられないですよね？」
「どうだろうな」

ラシアの不安げな声にシンが答えたとき、ついにロードが動いた。
数メルはありそうな腕を曲げ手は拳に。そして軽く膝を曲げると勢いよく空に向かってアッパーカットの要領で拳を繰り出した。
腕が伸びきると同時に響くガシャリという乾いた音。空を覆っていたと思われる結界が音を立てて砕けていくのが舞い散る魔素によって照らされ、シン達の目に映る。

「こりゃあ、封印はもう駄目だな」
「ああ、たぶん今の一撃で粉々だ」
「そ、そんな……」

高レベルモンスターを押しとどめていたはずの封印があっけなく砕かれたのを見て力が抜けたのか、ラシアは尻もちを突く。
封印を維持していた魔素すら飲み込みながらロードの視線がシン達をとらえた。

「ひっ！！」
「クゥ……」
「こっち見てんぞ、おい」
「だな」

目玉があるわけではないがシン達には確かに自分達に視線が向けられているのがわかった。その圧力にラシアは顔面蒼白となって震えている。
ヴィルヘルムはそんなラシアを抱え、逃げる準備を進める。

「GuuuuUUUUUU―――――――GaaaAAAAAAAA!!!!!!!!」

まるで逃がさんとでも言うようにロードが雄たけびを上げる。物理的な重さを感じるほどの声量にシンが身構え、ユズハは体を縮め、ヴィルヘルムが膝をつき、ラシアは耳を押さえてうずくまる。

「ぐっ、逃がさねぇってか？」
「いや、違う。周りを見ろ！」

シンが声を上げたのとほぼ同時、地面から白い骨が次々と突き出す。
大きさの違うそれは明らかに人型モンスターの腕。それはすぐに地面を叩くと本体を地面から引きずり出す。
出てくるのはどれも無骨な鎧に身を包んだ骸骨。言うまでもなくスカルフェイスだ。それもジャック級からクイーン級、キング級まで一体で大騒ぎになるような個体が次々と地面から這い出てくる。加えてそれぞれの個体の大きさも二回り以上大きく、キング級ともなれば八メル近い。平原を埋めつくさんばかりの数のスカルフェイスはすでに一個の軍隊のようだ。
それぞれの個体から放たれるオーラが混じり合い、平原全体が黒く染まっている。
スカルフェイスの出現は平原全体で起こっているらしくシン達の周囲はすでにスカルフェイスで溢れかえっていた。

「ヴィル！！ どうしよう、ねぇヴィル！！」
「落ち着け！ 騒いだってどうしようもねぇ！！ おいシン、とっとと囲みを破って逃げんぞ！」
「いや、俺は残る」
「ああ？ 何言ってんだ、てめぇ。死ぬ気か！」

やけに落ち着いたもの言いに苛立ったヴィルヘルムがシンの肩をつかむ。だが、振り向かせようと引いた腕はまるで巨大な岩塊をつかんでいるかのように微動だにしない。
ゆっくりと振り向いたシンは静かに【制限リミット】を解き放つ。

「うおっ！？」
「きゃあっ！」

シンから放たれる力の奔流にヴィルヘルムとラシアが目をむいて驚く。

「こいつをこのままにはできない。俺が道を開くからヴィルヘルムとラシアはそこを通って先に王国に向かっててくれ」
「この力……おまえは一体」
「それについて話してる時間はない。個人的にもこいつに用ができたんだ。悪いが巻き込みたくないから少しでも離れていてくれ」

そう言って両手に魔力を貯めていく。そのあまりの密度に二人の背筋に寒気が走る。

「ちっ、しかたねぇ。ラシアとその狐は俺が連れていく。拠点のアイテムは回収しとくか？」
「できたらでいい。なくなって困るものじゃないしな」
「ならとっとと始めろ。戻ってきたらしっかりと事情を聞かせてもらうぞ！」
「ああ、わかってる。バフもかけとくからいつもよりスピードが出る。こけるなよ？」
「はっ！ だれに言ってやがる！！ ってこら、狐が離れねぇぞ」
「あだだだだっ！ おいこらユズハ！ ひっつくな」
「クゥ！！ クゥ～！！」

嫌だというように離れようとしないユズハ。シンを置いていけないとでも言うように必死にしがみついてくる。

「おい、どうすんだ」
「ユズハ……」

契約を通じてシンにユズハの感情が流れてくる。離れたくないという強い気持ちがユズハから発せられていた。

「…………はぁ、しかたない。絶対に離れるなよ？」
「クゥッ！！」

改めてシンの頭上で一鳴きするユズハ。やる気満々である。

「話は決まったか。なら早くやれ」
「ああ待たせた！ じゃあやるぞ！！」

ヴィルヘルムに身体強化のバフをかけ、拠点のある方向に向かって振り向きざまにスキルを解き放つ。
雷術系魔術スキル【ライトニング・バンカー】
直径数メルもある極太の雷撃が二筋、シン達の後方に展開していたスカルフェイスに向かって突き進み、一瞬で炭と化す。シンはスキルを維持したまま腕を左右に開き、スカルフェイスの包囲網に穴をあけていく。

「行け！！」

シンの声を合図にヴィルヘルムが大地を蹴る。シンのバフによって底上げされた脚力によって地面を蹴り砕きながら、残像を残す勢いでシンのあけた道を駆け抜けていく。

「きゃあああ！！！――――――――ーーーーーーー…………」

あまりの速度にラシアの悲鳴が上がるが、それもすぐに聞こえなくなった。シン達がいたのは封印の端だったのでヴィルヘルムの速度をもってすれば包囲網の外へ出るまでたいした時間はかからない。雷撃から離れているスカルフェイスから剣や槍が投擲されるが、速度を維持したままヴェノムで打ち払っていく。

「行ったか」
「クゥ」

二人の姿が見えなくなったのを確認してスキルを解く。そのときすでに数十体のスカルフェイスを屠っていたが、スキルが切れた途端に大量のスカルフェイスがその穴をふさいだ。

「さて、こっちもいくか」
「クゥー！！」

相手はスカルフェイス・ロードに配下のジャック級、クイーン級、キング級。
こちらを睥睨しているロードはヴィルヘルムとラシアにはまるで注意を向けておらず、シン達にずっと視線を向けていた。
シンの知識にスカルフェイス・ロードという名はない。レベル８００を超えるようなモンスターでシンの知らないものはなく、それはすなわち全くの未知のモンスターということになる。レベルだけで判断していい相手ではない。
だが、未知の相手ということはシンが元の世界に帰るための鍵になるような何か、物なり情報なりを得られる可能性がある。その可能性がある以上、シンに逃げるという選択肢はない。
ユズハの声を頼もしく感じながらシンは刀を構え、スカルフェイスの大軍へと駆けだした。

それは一言で言うなら蹂躙だった。
千を超えるスカルフェイスを相手に何を言うのかと、その光景を知らないものは言うだろう。
骨は砕け、剣は折れ、鎧はただの鉄の塊となって地に落ちる。
大地には魔法を使わずに生じさせたとは思えないほど深い亀裂が走り、深い溝ができていた。
そのすべてはシンと、シンの振るう刀によるものだ。

「シッ！」

スキルを発動させることなく、刀を振りぬく。たったそれだけの動作で十体を越えるスカルフェイスがコアを真っ二つに斬り裂かれ、魔素となって消えていく。
剣や鎧が砕けているのは一撃の余波にすぎない。
月光が降り注ぐ平原で刀が弧を描くたび、まるで砂でできた城を崩すようにスカルフェイスが屠られていくのだ。
まともな冒険者なら一体倒すのにも何十人もの犠牲を覚悟しなければならないキング級すら、今この場にあっては多少丈夫なだけの木偶にすぎない。
まるで生えすぎた草を刈るように無造作に、だが確実にスカルフェイスを屠っていく。

「クォォオオオ！！」

攻撃するのはなにもシンだけではない。シンの頭上に位置取っているユズハもその口から青白い炎を吐きだしてスカルフェイスを灰にしていた。
モンスター専用スキル【狐火フォックス・ファイヤー】。本来は赤い炎なのだがエレメントテイルは青い炎を吐く。本来の姿――Lv.1000の成体――なら他にも尾から多彩な攻撃をしてくるが今はまだそこまで強力な技は使えない。エレメントテイルは尾の一本一本がそれぞれ火、水、土、風、雷、光、闇の魔術スキルと物理攻撃、神術を担当しており実質複数のモンスターを相手にしているような戦闘を行う。
今ある尾は神術系スキルを担当しているモノらしく、その力も上乗せしているようだ。プレイヤーの使えるスキルではないので、あくまでユズハから伝わってきたイメージからの想像だが。

「まったく、数が多いな」
「クゥ」

すでに刀だけで百体以上のスカルフェイスを倒しているシンとユズハだが進んでいる距離自体はそう大したものではなかった。モンスターの数もそうだがそれぞれの個体が通常より体格――スカルフェイスの場合骨格？――がよく、攻撃によってできた隙間を瞬く間に埋めてしまうのだ。
砂の山の下を手で掘り進んでいるような、目の前の砂を払うと同時にまた砂が流れ込んで延々と同じことをしているような気分になってしまう。
ボスと思しきスカルフェイス・ロードは大量のスカルフェイスを出現させた後、亡霊平原の中央まで下がっていた。平原は端から端までが数十ケメルある。シンがいるのはかなり端の方なので視界にとらえられる範囲にロードの姿はない。シンがヴィルヘルム達を逃がしている間に下がるあたり、特殊個体同様戦いに関してある程度、もしくはそれ以上の知能があるのだろう。
下がったのはシンの消耗を誘うためか、何かをしかける準備でもしているのかもしれない。
相手がどう出るか考えながらシンは刀を振るい、ユズハは炎を吐く。黒いオーラで染められた平原の中でシン達とその周辺だけが切り取られたかのように地肌をさらしていた。

「あまり無理はするなよ？」
「クゥ！」

端からみれば黒い濁流に飲み込まれる寸前のようにしか見えない一人と一匹は、この状況からは考えられないほどのんきな声で会話をしていた。
しゃべっている間にも斬撃がスカルフェイスを襲い、黒い濁流を逆に押し返していく。
進めばその分だけ囲まれるのだが、結界のごとく放たれる斬撃を突破できる個体はこの場には存在していなかった。ヴィルヘルムと戦った個体のようにほとんどのスカルフェイスが達人級の足運び、剣筋、技の冴えを持って挑みながら、できることはほんのわずかの時間を稼ぐことだけ。
いっそ哀れともいえるほど勝負になっていなかった。

「ダメか。敵が湧く範囲が広すぎる」

探知系スキルを併用し周囲の情報を集めていたシン。派手に暴れているおかげで平原に存在する多くのスカルフェイスがシンに向かって群がってきていたが、一部の個体が戦闘を無視して平原から出ていっていることをシンは感知していた。
中にはキング級と思しき大きな反応もある。

「派手にやる。しっかりつかまってろ！」
「クゥッ！！」

一際強く刀を振り、周囲のスカルフェイスを蹴散らす。
その空白を利用して左手に新たに武器を出すのと同時に、右手をまっすぐに後ろに伸ばし投擲の姿勢をとる。朱千鳥の刀身にこれまでとは比べ物にならない雷光が走る。紅い雷を纏った刀身はまるでそれ自体が発光しているかのような強い光を周囲に放っていた。時折聞こえる金属が軋むような音はあまりにも多くの魔力が注がれたことによる刀身の悲鳴だ。ステータスが向上したことで伝説レジェンド級の武器ではシンの放つ魔力に耐えきれなくなっていた。
光に混じる高密度の魔力を本能が感知したの

Kết quả (Anh) 1:

------Scarface, road Lv.804 [& Analysis Ⅹ analyze ten] and the level with the name Singh. The level's numbers in THE NEW GATE positioned at the top.See kururuuu! 」"Level-804. The boss of the Dungeon? 」"Dude, level I said, really?! 」"Oh, no doubt""So much. It's a monster to destroy the country level! 」 Numbers cannot be raised voice roars to intimidate the usher just upset Wilhelm and Eurasian. It's beyond even 600 has been confirmed apart from the monsters stay in the sanctuary since the sunset's glory in highest level monsters. And are finishing the time in several countries even with that Monster.See, even sealed out, and is never to be? 」A "?" When Singh replied to the anxious voice of Eurasian finally broke road. Count Mel bent arms and hands to fist. And gently bend the knee and mightily went in the manner of an uppercut fist skyward. A dry sound that sounds can be stretched arms and at the same time GA share. Illuminated by the magic element of dance against a crash barrier and covered the sky seems, reflected in the eyes of the shinn達."Shit, the seal is already useless""Oh, maybe blow now shattered.""So, so..." Shattered abruptly sealed high level monsters holding back was supposed to look at the strength or Eurasian poke's buttocks. While swallowing Devil great seal was maintained even caught shinn達 eye road."My boobs! 」"COO......""Looked at me I'm you, dude"A "." I knew that centerpiece is not there to shinn達 certainly their gaze is directed. Pressure is the Eurasian face pale and trembling. Wilhelm had such Eurasian and prepares to flee.See GuuuuUUUUUU------------GaaaAAAAAAAA!!!!!!!! " Like 逃gasann and even say load up ROAR. Causes the voice to feel the physical weight of the thin defensive, yushu collapsed body, Wilhelm knee holding ears is Eurasian, crouched."To avoid getting the away!?? 」"Well, no. Look around! 」 Singh raised his voice and almost at the same time, from the ground up white bones and shove. Is it different in size much humanoid arms apparently. Bodies plucked from the ground when it hit the ground immediately. Come out is a skeleton dressed in armor which is clunky. Needless to say, Scarface. It also from Jack until the Queen and King grade to fuss with plants and ground crawled out from coming. In addition each population size more than 2 around, even if the King class near 8 Mel. Scarface tsukusann fill the plain just a few is already like one army. Aura emitted from each individual, causing the entire plain black stained. The emergence of Scarface will be going on across the Plains around the shinn達 already Scarface was fueled by.' Ville! Tomorrow I? Ville! 」"Calm down! It made noise about it?! Hey Singh, and breaking down all barries, 逃genn! 」"No, I left""Ah? What are you saying, shall increase!. Or die! 」 Thin shoulder grab Wilhelm frustrated the asking price being very calm. However, to minus the tired arms have grabbed huge rocks were not absolutely still. Singh turned around slowly and quietly [restrictions limit] unleashed."Fish up! 」"When Nyan Ah! 」 Torrent power emitted from the sin of William and Eurasian eyes peeled, amazing.See him unable to continue. Pave the way I'm from Wilhelm and Eurasian through there before me towards the Kingdom ""This force. Are you hell "See, there is no time talking about it. I'm personally could for this thing. Little me away want to curb return is bad " So to say, magic accumulating in his hands. The density of two straight runs cold."Immediately I, it seems. I take the Eurasian and the Fox. Base item. it recovered? 」"Can I do. It is not gone, it embarrasses it ""If you get the game. Let the situation firmly when she is back! 」"Oh, I know. Speed comes out than usual from buff also go with Mike. Do not be ruined? 」See the boobs! The saying to anyone! So, Fox left.! ""Avenge's boobs! Hey Hey Judah! With gluing ""COO! COO ~! 」 Usher don't leave hate and so on. Clinging desperately to say don't put a thin and even."Dude, you gonna do if""Usher..." Contracts through flowing feelings of yushu by Singh. The strong feelings that I don't want to leave yushu had been issued.「………… Is I have no choice. Never leave like that? 」"Kuut! 」 Judah again on Singh's head to bark one. Feisty in motivation."Or fixed story. If you do it fast ""Waiting for Oh! Then do it! 」 Wilhelm buff body strength, the direction towards unleashed turning skills. Lightning based magic skills [lightning bunker] Climb the diameter number of Mel can be very heavy torpedo 2 muscle, was deployed behind the shinn達 Scarface, instantly turns into coal. Retaining skills Singh opened right and left arms, will drill in the encirclement of Scarface.' Go! 」 Thin voice cue to kick Earth Wilhelm. Through the momentum leave the afterimage crushing kicks the ground by leg strength was raise by thin buff, while Singh opened the way."When Nyan Ah Ah! ---------------------........................ " Too speed up Eurasian scream, it deafened immediately. It doesn't take much time to step out of the Coalition because it was sealed end shinn達 do with Wilhelm speed. While retaining the speed will be thrown from Scarface off the lightning sword or spear, but with venom to 打chi払tte."Gone?""COO" Sure was out of sight for two people and solving skills. As soon as that already dozens of Scarface was therefore the skills lost blocked the hole lot of Scarface."Well, go here too?""Que! 」 Your opponent is Scarface road under the Jack, Queen, King class. To shinn達 long had his eye on the road here they look contemptuously at the Wilhelm and Eurasian is like paying attention to not. Knowledge of Singh named Scarface, road; Not know Singh for monsters, such as more than 800, i.e. it becomes totally unknown monster that. Partner can judge only level is not. だが、未知の相手ということはシンが元の世界に帰るための鍵になるような何か、物なり情報なりを得られる可能性がある。その可能性がある以上、シンに逃げるという選択肢はない。 ユズハの声を頼もしく感じながらシンは刀を構え、スカルフェイスの大軍へと駆けだした。 それは一言で言うなら蹂躙だった。 千を超えるスカルフェイスを相手に何を言うのかと、その光景を知らないものは言うだろう。 骨は砕け、剣は折れ、鎧はただの鉄の塊となって地に落ちる。 大地には魔法を使わずに生じさせたとは思えないほど深い亀裂が走り、深い溝ができていた。 そのすべてはシンと、シンの振るう刀によるものだ。「シッ！」 スキルを発動させることなく、刀を振りぬく。たったそれだけの動作で十体を越えるスカルフェイスがコアを真っ二つに斬り裂かれ、魔素となって消えていく。 剣や鎧が砕けているのは一撃の余波にすぎない。 月光が降り注ぐ平原で刀が弧を描くたび、まるで砂でできた城を崩すようにスカルフェイスが屠られていくのだ。 まともな冒険者なら一体倒すのにも何十人もの犠牲を覚悟しなければならないキング級すら、今この場にあっては多少丈夫なだけの木偶にすぎない。 まるで生えすぎた草を刈るように無造作に、だが確実にスカルフェイスを屠っていく。「クォォオオオ！！」 攻撃するのはなにもシンだけではない。シンの頭上に位置取っているユズハもその口から青白い炎を吐きだしてスカルフェイスを灰にしていた。 モンスター専用スキル【狐火フォックス・ファイヤー】。本来は赤い炎なのだがエレメントテイルは青い炎を吐く。本来の姿――Lv.1000の成体――なら他にも尾から多彩な攻撃をしてくるが今はまだそこまで強力な技は使えない。エレメントテイルは尾の一本一本がそれぞれ火、水、土、風、雷、光、闇の魔術スキルと物理攻撃、神術を担当しており実質複数のモンスターを相手にしているような戦闘を行う。 今ある尾は神術系スキルを担当しているモノらしく、その力も上乗せしているようだ。プレイヤーの使えるスキルではないので、あくまでユズハから伝わってきたイメージからの想像だが。「まったく、数が多いな」「クゥ」 すでに刀だけで百体以上のスカルフェイスを倒しているシンとユズハだが進んでいる距離自体はそう大したものではなかった。モンスターの数もそうだがそれぞれの個体が通常より体格――スカルフェイスの場合骨格？――がよく、攻撃によってできた隙間を瞬く間に埋めてしまうのだ。 砂の山の下を手で掘り進んでいるような、目の前の砂を払うと同時にまた砂が流れ込んで延々と同じことをしているような気分になってしまう。 ボスと思しきスカルフェイス・ロードは大量のスカルフェイスを出現させた後、亡霊平原の中央まで下がっていた。平原は端から端までが数十ケメルある。シンがいるのはかなり端の方なので視界にとらえられる範囲にロードの姿はない。シンがヴィルヘルム達を逃がしている間に下がるあたり、特殊個体同様戦いに関してある程度、もしくはそれ以上の知能があるのだろう。 下がったのはシンの消耗を誘うためか、何かをしかける準備でもしているのかもしれない。 相手がどう出るか考えながらシンは刀を振るい、ユズハは炎を吐く。黒いオーラで染められた平原の中でシン達とその周辺だけが切り取られたかのように地肌をさらしていた。
「あまり無理はするなよ？」
「クゥ！」

端からみれば黒い濁流に飲み込まれる寸前のようにしか見えない一人と一匹は、この状況からは考えられないほどのんきな声で会話をしていた。
しゃべっている間にも斬撃がスカルフェイスを襲い、黒い濁流を逆に押し返していく。
進めばその分だけ囲まれるのだが、結界のごとく放たれる斬撃を突破できる個体はこの場には存在していなかった。ヴィルヘルムと戦った個体のようにほとんどのスカルフェイスが達人級の足運び、剣筋、技の冴えを持って挑みながら、できることはほんのわずかの時間を稼ぐことだけ。
いっそ哀れともいえるほど勝負になっていなかった。

「ダメか。敵が湧く範囲が広すぎる」

探知系スキルを併用し周囲の情報を集めていたシン。派手に暴れているおかげで平原に存在する多くのスカルフェイスがシンに向かって群がってきていたが、一部の個体が戦闘を無視して平原から出ていっていることをシンは感知していた。
中にはキング級と思しき大きな反応もある。

「派手にやる。しっかりつかまってろ！」
「クゥッ！！」

一際強く刀を振り、周囲のスカルフェイスを蹴散らす。
その空白を利用して左手に新たに武器を出すのと同時に、右手をまっすぐに後ろに伸ばし投擲の姿勢をとる。朱千鳥の刀身にこれまでとは比べ物にならない雷光が走る。紅い雷を纏った刀身はまるでそれ自体が発光しているかのような強い光を周囲に放っていた。時折聞こえる金属が軋むような音はあまりにも多くの魔力が注がれたことによる刀身の悲鳴だ。ステータスが向上したことで伝説レジェンド級の武器ではシンの放つ魔力に耐えきれなくなっていた。
光に混じる高密度の魔力を本能が感知したの

Kết quả (Anh) 2:

---- Skull face load Lv.804 [analysis · Ⅹ ​​analyze Ten] is triggered, it informs its name and level to thin. The level's number that is positioned at the top also in THE NEW GATE. "Kururu~u~u !!" "level 804. dungeon, boss or?" "Hey, now? said level of a true!?" "Oh, no doubt." "That ...... monsters, such as destroy it I country 'm level!? " Yuzuha to raise the voice beat so that menacing, Wilhelm and Rashia in the unlikely numerical value can not hide the upset. Glory after sunset of, it most level does not reach even to the 600 high monster in it have been identified except for the monsters to stay in the sanctuary. And it has destroyed more than one country at that time even the monster. "In, but sealed but it is will to not come out there?" "Do what about" when a thin to a anxious voice of Rashia answered, moved finally load. Bending hands to fist a few Mel likely arm. And I was feeding the fist in the manner of lightly Bending the knee vigorously skyward uppercut. Sound dry that Gashari that resonate at the same time when the arm as possible growth. And the Barrier that seems to have covered the sky is going to crumble noisily and illuminated by the My fall Mamoto, Shin our meets the eye. "Koryaa, seal's another useless Na" "Ah, but shattered Maybe now blow ' "its, such ......" power to see that high-level seal that should have been kept pushing the monster has been shattered unsatisfying whether that was missing, Rashia poke pratfall. Load of the line-of-sight caught the Shin us while swallowing even Mamoto you have to maintain the seal. "I hit !!" "Coo ......" "'ll you doing looking at here, nephew," "It's Na" does not mean there is a highlight, but I found're certainly directed line of sight to their own in the new us. Rashia are trembling to become a facial pallor to the pressure. Wilhelm had such a Rashia, I proceed with the ready to flee. "GuuuuUUUUUU ------- GaaaAAAAAAAA !!!!!!!!" load to say like escaping does and even raise a roar. Higher volume of voice Shin is defensive to the feel the physical weight, Yuzuha to shorten the body, Wilhelm month the knee, Rashia crouch down Hold the ear. "Goodbye, either? I do not escape," "No, different. Look around!" shove thin and that raised a voice about the same time, one after another white bone from the ground. Different sizes it is the arm of clearly humanoid monster. It haul the body from the ground and then immediately hit the ground. Come out of the skeleton dressed in any rugged armor. It is needless to say skull face. It also Queen class from jack-class, individual such that the fuss in one piece until the King class comes out crawling one after another from the ground. In addition, also the size of each of the individual two around more than big, eight Mel close if accustomed to the King class. The number of skull face just do filled the plains's already as one of the army. Each other mixed is emitted aura from each of the individual, the entire plain is dyed black. The appearance of skull face around the Shin us it seemed is happening in the entire plain was already overflowing with skull face. "Let what Ville !!, Hey Ville !!" to "calm down! The noisy if you do not also try to !! nephew Shin I's, Nigenzo! to hurry up broke the enclosed" "No, I will remain," "Oh? What are you saying, the hell. Are you trying to die! " the frustrated was Wilhelm in awfully calm protest against the decision seize a true shoulder. But, arms drawn to trying to look back not move an inch as if grabbing like huge rocks. Slowly turned around was thin Unleash quietly [limit limit]. "Watch-!?" "Kyaa~tsu!" Wilhelm to the torrent of emitted power from the core and Rashia is surprised Peel eyes. "This guy that can not be in this state. I have me have toward the kingdom ahead therethrough Wilhelm and Rashia because pave the way" "The force ...... You are hell," "not is have time talking about it. Personal basis also we were able to use the damn thing. The bad but me away even a little I do not want entrainment " go accumulate magic in both hands to say so. Chill runs in two of my spine to the density of the remainder. "Scattered, how not. Rashia and its fox I can take. Bases item or should be collected?" and "Can I at Once. and to not a thing you can not afford missing Na" and "If hurry up and Hajimero to. firmly Once come back and you'll get to hear the circumstances! " "Oh, you know that. buff also speed than usual because keep missing out. go ass over tit Na I?" "ha ha! Hey I anyone to say Ya want !!, fox away not gonna " "Adadadada~tsu! Hey Hey Yuzuha Offers Hittsuku Na" "Coo Coo !! ~ !!" not try to leave it as that I hate Yuzuha. Do not put a thin and even come desperately clinging to say. "Hey, if clear," "Yuzuha ......" feelings of Yuzuha is flowing to the thin through the contract. Strong feeling that it is not want to leave had been issued from Yuzuha. "............ Huh, and how not. I'll leave Na absolutely?" "Ku~u~tsu !!" again Shin of Yuzuha to one squeal overhead. It is motivated. "Story Yare you can either. If soon decided" "Oh for waiting was! So you'll !! do" by applying a buff body strengthening to Wilhelm, unleashing a turning skills to Zama in the direction of a base. Thunder surgery system magic skills [Lightning bunker] lightning are two streaks of thick, which is also a diameter of several Mel, toward the skull face that has been deployed to the rear of the Shin who is Tsukisusumi, to turn into charcoal in a moment. Singh opens the arm while maintaining the skills to left and right, go open a hole in the siege of the skull face. "Go!" Wilhelm takes the earth a voice of Singh to sign. While crushing kick the ground by leg strength, which is bottom-up by buff true, go run through a true and open roads in the momentum to leave a residual image. "Cowabunga Oh !!! --------ｰｰｰｰｰｰｰ............" but goes up Rashia scream too much speed, it also no longer be heard immediately. Until the thin it has had exits to the outside of the siege if advance the speed of Wilhelm because it was the end of the seal network does not take much time. Although swords and spears from the skull face that is remote from lightning is throwing, go Uchihara~tsu in Venom while maintaining the speed. "I went or" "Coo" solving skills can be sure that the two people appearance of is no longer visible. At that time I had already slaughtered the skull face of tens of bodies, plugged the hole a lot of skull face as soon as the skill is broken. "Well, here also go or" "Ku~u !!" opponent Jack grade under the skull face Road, Queen class, King class. Load that Heigei here is not like attention to Wilhelm and Rashia, I had towards a much line of sight to the thin us. Not named Skull Face loaded into the knowledge of Shin. Not what you do not know the dead in monster that exceeds the level 800, it is to say it comes to all of the unknown monster. It is not a good partner as judged by level only. But, there is a possibility that Shin is obtained something like become a key to return to the original world, things Nari Nari information that an unknown opponent. More than that there is the possibility, not the option of escape to thin. While feeling reliably the voice of Yuzuha Singh is poised a sword, was fledgling to army of skull face. It was trampled if say a word. As what you say the skull face that exceeds the thousand to the other, you will say things you do not know the scene. Bone is broken, sword broken, armor fall to the ground and become a mere iron masses. It ran, the more deep crack is unlikely caused without using magic to the ground, had made ​​a deep groove. All of the true, the thing by sword wield the Shin. "Sit!" without having to activate the skills, Swings a sword. Skull face more than ten bodies in just much of the operation is torn cut the core in half, to disappear and become a Mamoto. Is it broken sword and armor is not only the aftermath of the blow. each time to draw a sword arc in plain moonlight-drenched, he skull face is going to be slaughtered so as to break the castle was like made ​​of sand. Decent adventurer if it must be prepared to sacrifice dozens of even to hell defeat King class even, only somewhat strong only of Do In the this place now. Casually to mow the grass too grows like, but go surely slaughtered a skull face. "Ku~o~oooo !!" is not anything only thin to attack. Also Yuzuha you are taking position on the head of Shin Skull face had to ash by ejecting pale flames from its mouth. Monster dedicated skills [fen-fire Fox Fire]. Originally it's a red flame, but element tail spit blue flames. The adult of the original figure --Lv.1000 - if to even now it is coming to a variety of attacks from the tail other not be used powerful technique still up there. Element tail fire one by one of the tail, respectively, water, soil, wind, thunder, light, such as those darkness of magic skills and physical attack, is responsible for God surgery a real multiple monsters in opponent battle a do. Tail is now Rashiku things that are responsible for God surgery system skills, the force also seems to be plus. Because it is not a skill that can be used the player, but only imagine from the image that has been transmitted from Yuzuha. "Indeed, a large number Na" "Coo" already distance itself that is in it but true and Yuzuha that only have defeated hundred bodies more skull face willing sword was not so big deal. The number of monsters's right, but physique each of the individuals than usual - the case of the skull face skeleton? - Selfishness, and it would fill in while you quickly a gap that could be an attack. Such as that in digging the Yamanoshita of sand by hand, it becomes the mood, such as the endlessly same thing at the same time pay the previous sand eyes also flow into the sand. After boss and looked like Skull Face load that was the appearance of a large amount of skull face, it has been dropped to the middle of the ghost plain. Plain is a few tens of Kemer from end to end. Singh is not the figure of the range to the load that can be captured in sight because quite a person of end of there. per the Shin falls between that escape Wilhelm us, to some extent with respect to special individual same battle, or will there be more intelligence. and lowered to or to invite the consumption of the true, it might have been in preparation for launch something. While thinking or opponent if comes out thin sieve the sword, Yuzuha spit flames. Only thin us and around in plain dyed in black aura it had exposed the background as if it were cut. "Too unreasonable? It'll Na to" "Coo!" one person one animal that is not seen only as the verge to be swallowed in the black when viewed from the end muddy stream is, a conversation with unthinkable as easygoing voice from this situation I have had. Slashing even while you are talking struck a skull face, it will push back the black muddy stream in reverse. And it is surrounded by a corresponding amount to be promoted, but individuals that can break through the emitted slashing as the ward did not exist in this place. Wilhelm and fought most of the skull face of master-class leg as individuals carry, sword muscle, while challenged with a dull of tricks, is that you can only earn very little time. It did not become a game as it can be said that rather pathetic. "Dameka. Range the enemy springs is too wide" and a combination of detection systems skills Singh had gathered the information of the surrounding. While many of the skull face that exist in the plains thanks to that loudly rampage had been flocking toward the thin, thin that the part of individuals to have gone out of the plains to ignore the battle had been sensing . There is also King class and looked like a big reaction in. "I do flashy. Firmly Iro caught!" "Ku~u~tsu !!" shaken exceptionally strong sword, and blow up the perimeter of the skull face. At the same time as issuing a weapon new to the left hand by utilizing the space, taking the attitude of throwing straightened behind the right hand. The blade of Zhu plover and until this run is lightning that no comparison. Blade that wearing a scarlet lightning had shot around the like strong light, such as if it itself is emitting light. It sounds like creaking metal that sounds occasionally's scream of blade due to the fact that too many of the magic was poured. a weapon of legend legendary by status has improved and I was no longer withstand the magic that gives off of Shin. The high density of the magic that mix the light instinct senses

Kết quả (Anh) 3:

Skull -- face -- too Lv road "s analysis, X-ray analysis, which is activated, and the level is known. At the same level in the numerical THE NEW GATE it is positioned at the top.

「 クルルゥゥ!! "
「 level. The boss? " Now, in the
「 said level real?!? " Oh, there is no doubt that
「 」
「... That country to destroy the monster level!? " TooUp to ユズハ menacing growl, not to hide the numerical oscillation and William. After the setting sun in splendor, but to stay in the sanctuary, monster, monster is the most high level even to reach 600. Monster and even destroying a plurality of states. In

「 seal, have brought out not? " If the answer to what will
「 anxious in the 」

Singh, voiceAt last the moving load. The number of likely at Mel's hand fist. Bend the knee and lightly and vigorously in the sky uppercut fist at the point of delivery. At the sound, the sound crisp arm can simultaneously increase. Therefore, to cover the barrier element is considered to be the sky and the sound of breaking up the dance of sin in their eyes. Oh, now I

「 seal 」
「 Oh, maybe not now blow apart 」
「 do that... " TooThe seal of the press should have high level monsters to easily broken or missing, the thrust force in her. To maintain the seal at the sin which we caught sight of the road, while even the devil elementary understanding. How

「!! "
「 coo... " At this point,
「 found in 」
「 that do not have 」

centerpiece sin we certainly look for themselves. Trembling in the pressure in the face. AtWilhelm I have such a forward, ready to run.

「 GuuuuUUUUUU - - - - - - as if to say GaaaAAAAAAAA!!!!!!!!」

road to escape and even giving up. Physical volume and weight so that a thin square ユズハ compress, Wilhelm, pressing down on one knee to sit in. The escape of

「, huh? " No, no,
「. Look around! " And raise your voice too thin, almost simultaneouslyThe white bone stick out from the ground one after another. At the different size of it is clearly a humanoid monster. It immediately from the ground to the main drag and hit the ground. Come out of the skeleton at any rugged dressed in armor. It goes without saying that face skull. It Jack from class one grade, Queen, king to fuss in the body to crawl out from the ground one after another. In addition to the above two around the size of each individual, also become the king's class eight.Plain fill you just do the number of troops already face. The aura emitted from each of the individuals, they are all plain dyed black. The appearance of the face across the plains around their sin be happening already full face skull back.

「 de!! What, you wil!! "
「 calm down! I make it!! At the left, I just broke the Siege! " No,
「I left 」
「 ah? What are you saying, you too. Willing to die! " To be calm too もの言い grab thin shoulders in William. However, as no surprise move so as to block the pulling arm is a giant. At the release slowly and quietly turned Singh (limited to the limit.

「 twitter!? "
「 was cute! " Released from the power of sin and Wilhelm torrent in eyes peeled. Too"I cannot leave. I am open to the road and Wilhelm in there before you go to 」
「 kingdom toward this power... You talk about it 」
「 in no time. I can personally for this guy. You don't want to involve you in any bad away 」

said his spell save. Run two of its too cold air density in the spine.

「 is good. Take the fox, and in me.The items recovered as base? " I wish I could
「. If you get a 」
「 are not what you are missing. When I came back, I have to play well! " Oh, I know,
「. By always put out from the wheel speed. Don't sink? "
「, sir! Who said!! The fox is brought away. It was 」
「 ah! There ユズハ! A stick 」
「 coo!! ～！！」 coo Too